気迫の人

石原東京都知事が、辞任と新党結成を発表した。

御年80歳での挑戦というのだから、老いて益々盛んな氏には、頭が下がる。
14年も都知事を務めたのだから、この急な辞任も問題ないだろう。
一部に【無責任】という批判もあるようだが、十分に責務を果たしてきた年数であり、的外れにも程がある。
この点が橋下氏と違い、私は市長の任期を終えてからでなければ、橋下氏は大阪の信は得られないと思う。

どちらも発信力が大きく、時に荒い印象も受けるが、政治屋の逃げ問答にうんざりしているので、逆に気持ちがいい。
掲げる目標は東西で違いがあるが、同じでは却ってつまらないし、お互いに欠けている部分を補えば、暗鬱な国政をかき混ぜる強力な第三局に成長するかもしれない。

どちらかといえば、最近の橋下氏の顔色が悪くなっているのが心配だ。
やはり、精神的にも肉体的にもキツイのが分かるし、党として活動が本格化すれば、疲労の極を迎えるのも早いだろう。
市長の任期が切れるまでは石原氏が暴れ、国会議員になったら橋下氏が切り込み、連合しなくても交互に既成政党や閣僚政治を攻めれば、何か新しい機運がありそうな期待はある。

日本は大人しすぎるというか、外交がド下手なので、この点だけでも改善されれば、今後の十年・百年先を見据えた国家戦略も立てられる。
自分たちの金をいい加減に使われないためにも、国政の税金を審査・精査する民間の第三者委員会の設立も必要だ。

海底資源の開発も急務で、自国で得られるエネルギーは、貪欲に開発・採取を進め、国も利権に狂うことなく、国益を第一に考えて、国民の生活を支えて貰いたい。

図らずも、東西にカリスマを持つ長が現れたのは、日本にとって光なのか、それとも既成政党の雲に覆われて消えるのか。

国民の一人として、何が国益なのかを見据えながら、両者の動きを眺めていきたい。