怖いのは

北朝鮮人工衛星と称する事実上のロケット実験の発射予定期間に入った。
官房長官がうっかり発言で、格好の的にされているが、職責の重さから言えば、当然の事態だ。
国のNo.2がする発言ではない。

それはともかく、4月の時と違って、今回は北朝鮮の慎重ぶりが気になる。
絶対に失敗できないのは分かるが、予定日を事前に延長するなど、今までは考えられないことだ。
国の体面より、確実な成果を選んだとすれば、軍首脳部の本気が伺える。

これに成功すれば、アメリカへの直接攻撃が可能になり、撃てるかは別にして、嫌がらせのレベルでは効果がある。
核弾頭などは、どんな手段でも入手は可能なので、虎の子の一発で充分な価値があるだろう。

相手が数百発の大陸間弾道弾を持っていようと、たった一発のミサイルで威嚇はできる。

万全の準備を整えて、あらゆるヒューマンエラーを防ぎ、天候に恵まれたとして、仮に打ち上げが成功したとする。
次も真っ直ぐ飛ぶ保証は無いが、一回の成功は、大きな成果となる。

貧困国である北朝鮮が、実験に掛けられる費用は、そうそう使えるものではない。
恐らく、今回の実験には、ほとんど全てを投入している。

一部で、発射はフェイクであり、行う気はないのではないか、という意見も出てきたが、私は強行すると思う。
今日の運び出しは、解体ではなく、改修のためだろう。
実行日は、27〜29日頃だと推測する。

真に警戒すべきは、この執念かもしれない。