潜在的脅威

かつて、大日本帝国は、大東亜共栄圏の確立を目指し、諸国に進軍した。
その全てが過ちであったとは思わないが、占領された側からすれば、屈辱や憎しみが残るのも致し方がない。

敗戦後に平和憲法を押し付けられ、核武装も許されなかったからこそ、現代日本の繁栄もある。
戦争を放棄すれば、国民は経済活動に集中でき、国の財政も健全化するのは当然だ。

今、中国や韓国から日本の動向を伺うかのように、嫌がらせが続いている。
放っておいても打つ手はあると思うが、神経を逆なでされているかのような状況では、国民に不満が溜まる。

安倍総理の【国防軍】案は、名称はともかく自国の防衛を最大限に行うために必要な改正かもしれない。
これまで、自衛隊では不可能だった行動も取れるし、限りなく軍隊に近い隊の存在を軍だと認めてしまえば矛盾も減る。

軍拡化などという乱暴な表現ではなくて、防衛のための兵器開発も表立って出来るようになるだろう。

日本の軍事技術は、世界最先端であるということは、世界の常識であり、数こそ決定的に少ないものの、陸・海は自国の技術で、空も改良を行えば、すぐにでも軍事大国になるのは簡単だ。

そして、兵器開発に制限がなくなれば、日本製の兵器は最強になってしまう。
中国が内心は恐れていることは、日本の再軍備であり、経済と軍隊が揃えば、凄まじく強い国になるのを知っている。

日本国民が、GHQ憲法ではなく、自国民の決断で、平和憲法を持つのなら、これほど素晴らしいことはないが、どうもご時世は軍隊を備える方向に向いている。
非核三原則平和憲法、世界で日本だけが守っている理想は、逆に言えば、世界が見習うべき価値があるのだが、どこまで国の暴力機関である軍隊の力に流されずに、専守防衛を行うかが重要だ。

歪な我が国が、どんな形に変わっていくのか、国民の議論が必要な時かもしれない。