反省

先日の記事を読み返して、何でこんなに怒っているのだろう、と我ながら苦笑した。

TPPに関して、農業従事者が苦難に立たされるのは理解しているが、殊更に傷つける根拠は無いはずなのだ。

祖父も農業をしていたし、故郷の親戚の多くも兼業農家という割に、競争力の弱い人に少し言葉が過ぎたと反省している。

要は、経済というのは儲ける分野があれば、損をする分野が存在するわけで、それがTPPにおいては農業だということだ。
安倍総理も、決断を語る上で、TPPではなく国策で守る、と言っていたように、多国間の協定からは守りきれないと理解しているのだろう。

では、前向きな話として、関税撤廃で安い農産物が流れ込むと、標準米を栽培している農家は太刀打ちできないのだろうか。
応えは、Yesであり、Noでもある。
外国産の安さに対抗できれば、国産の強みはある。
政府が米の売買価格の一部を負担すれば、商業用や加工用に生き残る道もある。
もちろん国策としては損だが、農家が消えることを思えば、私たちの税金を投入されても、それはそれで仕方が無い。

一昔前に、日本の稲作が大ダメージを受け、海外産の米が流通したことがある。
その時の感想の多くは、タイ米はチャーハン、カリフォルニア米は炊き込み、中国米は加工用と、格付けが生まれた。
白米として食べるには、余りにも日本人の口に合わなかったのである。
安くて栄養価の高い主食として、コメは非常に効率が良く、パン等に比べれば、カロリーは低めと良い点が多い。
最近、炭水化物ダイエットなる物を提唱している医者がいるが、あれは余りにも極端であり、栄養的にも偏りが出てしまう。
食べ過ぎなければ、脚気や肥満の原因には成り難いのがコメであり、副菜を多く食べるのにも向いている。
私は、雑穀米を食しているが、9割はコメであり、肝心のコメが不味くては、雑穀を混ぜるどころではない。

ただ、私は標準米を食さない。
米と茶は、出来るだけ良い物を摂る主義だからだ。
今のお気に入りは、【森のくまさん】という熊本産。
最低でも、コシヒカリなので、外国産が入ってきても、所謂競争力のある農家への援護にしかなれない。

どちらかというと、国産で増えて欲しいのは小麦の方なので、国もコメにばかり重点を置かずに、もう少し他の穀物も大事にしてもらいたい。
パンは、具の方が大事なので、安物でもOKだから。

もう少し、日本の農業を勉強してから、また書きたい。
今のままでは、何故にブランド米ではなく標準米を作っているのかさえ理解が足りないからだ。
海外の主力はコシヒカリなので、もうこの時点で負けている。
まさか、国が買い上げてくれるから、手の掛からないコメを栽培しているわけはないだろうし、何か理由があるのだろう。

と、いうわけで、実家方面に情報を求めてみるとしよう。