ルミナリエという鎮魂

今年のルミナリエは、例年より縮小されたという。

私は、開催当初から、この催しに首を傾げている。
あの日、生きているとこんなものを見なければならないのか、という惨状を目にし、地獄絵図の町々へ物資を運んだ。
かつての恋人も被災し、命を落とした。

私なりに心に深い傷を負った災害だったが、それだけにルミナリエという行事自体がお祭り騒ぎになっていくのが気に食わなかった。
鎮魂を捧ぐのなら、もっと胸の痛みを癒すような形であるべきなのではないか、と。

葬式を賑やかに送る、ではないが、そういうものでもなかろう。

震災を忘れない、モニュメントならば、別にある。