季節と付き合うということ

今日は、天気が良かったせいか、今年最初の蚊を見つけた。
好きな人はいないと思うが、私も苦手なので、除虫器を設置した。
少し汗ばむような陽気に、春の短さを感じる。

うちの隠居部屋には、好みの問題でエアコンを設置していないので、来るべき梅雨と夏のために、それなりの対処が必要だ。
網戸をベランダで洗い、液体の虫除け剤を塗布しておく。
小窓は、これからのシーズンは開けっ放しになるので、自作の網の下のレールにアルミホイルを敷き、乾燥剤を撒く。
換気さえしっかりしておけば、通風効果で部屋に湿気が溜まるのを防ぐことが出来るからだ。

秋から集めておいた食品に入っている除湿剤を台所の生ゴミ用ネットに入れて、換気を怠りがちなクローゼット部屋に吊るす。
下手な除湿剤を買うよりも、かなり強力で長持ちし、実質タダ。
食品を使い終わったら、密封したビニール袋に入れておけば、効果を失わずに再利用できるというわけだ。
押入れには、吸水能力が高い新聞紙やスポンジ板を配置することで、湿気を減らせる。
基本的にコレクションや保存品の状態を保つために、パウチ加工やビニール袋で外気に触れさせず、遮光カーテンと段ボール箱に入れることで日光を遮断し、箱を含む劣化を防いでいる。
もしも、軍資金が乏しくなれば、これらは商品として換金されるので、管理には十分に気を使っている。
時間が経てば価値が上がる物品もあるので、ワインを寝かせている気分になる。

これで、夏が来れば、室温が上がるので湿気の心配は無くなるが、私の不快指数は嫌でも上がる。
布団で耐えられないレベルになったら、熱伝導と放射効率が高いNASA謹製のアルミジェルマットをフローリングに敷き、扇風機と過ごす。
凄まじい重量だが、一度敷けば掃除の時に捲る程度で、秋まで動かす必要が無いので何とかなる。
それでも熱帯夜で厳しかったら、保冷枕や冷えピタのお世話になれば、睡眠に関しては問題ない。
吹き抜け状態なので、防犯上は無力だが、うちの部屋まで侵入する根性があるスパイダーマンのような空き巣なら、逆に粗品を進呈してあげても良い気がする。

PC本体も、ヤニ防止で吸気口に換気扇用シートが貼ってあるが、本体ケースに放熱用のアルミシートを施してあるので、熱暴走の危険は低い。
どうでもいいが、日本メーカーのケースは黒が主流なのだが、あれは熱を吸収するので適切では無いと思うのだが、どうか?
直射日光が当たるような場所に置くことは無いと思うけど。

私は汗をかくこと自体は体に良いと思っているし、その分の水分補給は欠かさないので、室内で熱中症で倒れる心配は無い。
シャワーも水でOKなのでガス代も安く済むし、夏でも冷たい物は飲まないので、腹を冷やすこともない。
むしろ、通院日の交通機関や院内の方が、私にとっては苦手で、暑い・寒いの繰り返しを経て帰宅すると、どっと疲れる。
公共機関も、エコでいきましょうよ、エコで。

四季のある国に生まれて、季節を感じながら生きていけるのは幸運であり、先人の知恵を学び、暑さ寒さに対応するのは楽しいことでもある。

少年時代の夏の日は、永遠に巡る来るような気がしていたが、噛み締めるように過ごす晩年の夏の日は、命のリミットを確実に感じさせる。
残りの人生で、あと何回ぐらい四季の廻りを楽しめるのか、と数えるような年齢になったのかもしれない。

この病気が寛解したら、あの夏のステイツの地平線を見に行きたい。
私のような人間が死ぬには、とても良い場所だ。