毎日がGW

今週のお題ゴールデンウィーク
大昔に、「毎日が日曜日」という漫画があったような気がするが、闘病を始めてからは、毎日が休日のようなものだ。

GWというのは、働いているからこそ、旅行の予定を組んだり、家で寝そべって渋滞情報を眺めながら家が一番だよな、とか言えるのである。
メリハリが無い生活には、勤労の不自由さも、解放される喜びも無く、ただ自分が決めた生活が繰り返されるだけだ。

元々、元気だった頃でも、暦の上での連休に縁があるような仕事はしていなかった。
若い頃は、特別賃金が付くので、喜んでバイトしていたし、バイヤー家業になってからは、渋滞する時期に移動が必要な予定を組んだりはしなかった。
ひたすら、溜まった書類や倉庫を整理しているか、映画や音楽鑑賞をしながら、人脈のためのメールを打っていた。
バイヤーは限りなく自由に近い職種だが、収入も自己責任なので、業務の緩急を付けるのも仕事の内だったからだ。

結婚してからは、やはり人様が休む日は、余程の儲け話でも無い限り、子供の世話や買い物に付き合うようにしていた。
育児に関しては、妻より私の方が弟妹を育てたキャリアがあるし、幼くして頑固な息子に自分を見ているようで、遊びに連れて行くのも楽しかった。
まだ、幼かったので、近所の公園で済むのだが、傲岸不遜な幼児であり、すぐに頭突きを繰り出すので、余り他の家の子に近づかせるのは危険であった。
私が、人並みにGWを過ごしたのは、子供と居た時期だけなので、他には思い出らしい思い出はない。


今年のGWは、初日から穏やかな天気に恵まれたが、やっていたことは洗濯や冬物の片付けぐらいだ。
今日も、扇風機を洗って、ベランダで干しながら、一服着けていると、賑やかな声が聞こえてくる。
何処かへ出かけるのであろう家族連れが、いそいそと車で出て行くのを何台か見送った。
私も、あの頃は、ああいった感じで、父親の顔をしていたのだろうか、と空を仰いで思い出に浸った。

今年は、何処かに連れて行ってもらえてるかな、と。

今は、同じ青空の下で生きてさえいてくれたら、それでいい。