鬱病

鬱病は、健常者から見ると【怠け】のように感じるだろう。
とにかく気力が無くて、日常生活すら送れないので、部屋は汚れ、風呂にも入らず、人付き合いも無い。

重度の状態を経験すると、少しずつではあるが、この病との付き合い方も分かってくる。
調子が良い時に、収納方法を決めたり、出来るだけ負担にならない掃除や家事の仕方を考える。
私の場合は、週に一度の頻度で、看護士のケア訪問を契約しているので、他人が来るというプレッシャーから、入浴や掃除を行なう。
基本的に何でも出来るが、アクションを起こす理由が必要なので、訪問を頼んでいる。

動くときには、何事も八分の力で行ない、決して無理はしない。
完璧にやろうとすると、キリが無い上に、出来なかったという挫折感が起きるので、行動したという事実を良いほうに残すのが大事だろう。

それでも、どうしても気力が無いときは、これはもう寝るしかない。
睡眠も障害の一つなのだが、眠気が来たら逆らわずに横になる。

食事を作る気力が無いのに空腹になった時のために、調理しなくても食べられる物を置いておく。
信じられないかもしれないが、カップ麺にお湯を入れるのすら面倒になるのだから仕方が無い。
ちなみに今の時期は、熟成干し芋を用意してある。
飴やみかんも、大量にある。
冷凍庫は、いつも満杯。

躁状態の方が面倒で、ブレーキを掛けるのが難しい。
浪費、暴飲暴食、無茶な行動を行なったツケは、確実に還ってくるし、次の鬱状態を悪化させる。

やっかいな上に、自殺衝動も絡むので、本当に面倒な病気だ。
走り続けて無視してきた過去が、足を止めた今になって、いつまでも自分を責め続けてくる。
自信の喪失は、気力を奪う。

鬱病スパイラルというか、生きる喜びを過小評価しているというか、人は一人で生きていると無価値なのだ、と思うようになる。

まぁ、自分と上手く付き合えない人間が、他人と係わる意味があるのか、それが問題だ。