長い目で

大統領は4年、中国共産党は10年、他の国でも任期の範囲内では見守ろうというのが、ほとんどだ。
我が国は、とにかくトップの寿命が短い。
党の首をすげ替えることで、少しでも延命しようとするから、その度に閣僚も変わり、外国の顰蹙を買うのである。

大臣に耐えうる政治家を育てるという体制が大事で、野党の間にこうした教育を行い、政権を担える実力がついてから、満を持して采配を振るうのが普通であろう。

第三極という存在は、政権を担うだけの人員がいない。
閣僚の頭数にも足らず、威勢は良いが実力は未知数だ。

既存政党は飽きられてはいるものの、自民党が野党だった3年間に政治家として勉強していれば、しばらくは安定した政府としてやらせてもいいのではないかと言う気がしてきた。
無論、危機感を与えないと悪さを始めるので、第三極を始めとする野党は、建設的な意見は発するべきだが、政権の奪取よりも自分の党の教育を徹底すべきだ。

自民党が行き詰れば、実力を付けた他の党が代わる。
実に当然のことだが、3年前の民主党の実力を見誤った結果が、今の状況だということは忘れてはいけない。
ぼんくらが政治屋のバッジを付けただけ、という向上心も責任感も無い輩は推す理由は無いが、きちんと勉強している議員は年齢や経験に係わらず登用していかねば、同じような顔ばかりが並ぶという数合わせ内閣に陥る。

日本のためには、政党などどうでもいいから、各分野で能力を持つ人材を超党派で配置し、本当に国益になることを真剣に話し合って欲しい。
それで何年かやってみて、やはり無理なら、この国には不可能なのだ。
全力でやっても出来ない程度の国力なら、どうなっても仕方が無い。

この国の10年先を思い描くのは、かなり難しい。