気がつくと

今年だけで、昭和の顔とも言うべき人たちが、何人も亡くなった。
訃報と特集の組み合わせも、もう幾度観た事だろう。

私は、昭和と平成を半分ずつ生きた計算になるが、どちらかというと昭和の影響が強い。
云わば、古いタイプの人間で、現在の社会の在り方には、少なからず寂寥感を覚えている。

昭和が、特別に温かい時代だったというわけではないが、今よりは社会に納得できた気がする。
運が良いとか悪いとかではなくて、善悪がはっきりしており、犯罪も動機が理解できたし、まだ努力や根性という精神論が尊ばれていた。
一時の風潮ではなく、その人の下積みを評価していたと思う。

そんな努力の人たちが、次々と亡くなっていくのを見ると、時代が終わっていく哀しさが身にしみる。
良い時代だったな、と美化してしまう。

平成が、あと何年続くか知らないが、振り返る価値があるのだろうか?