偏向報道

今更だが、TV局によっては、目新しさを狙って、第三極政党を取り上げている。
内容は、頭の悪い司会者が、頭の悪い評論家に、オウムのように嫌味を言わせるだけ。
呼ばれているのも、維新からは東国原、未来からは飯田、というバラエティ以下の構成で、質問もアレなら、答えも的外れ、で見るに耐えなかった。

番組の質の低下は昔からだが、看板番組のはずの報道ステーションですら、内容が薄く何の足しにもならない。
他の局も似たようなものだが、ニュースアンカーは割とテーマが興味深いので、つい観てしまう。
青山信者どころか、どちらかというと文句を言いたいのだが、ああいうスタンスで語る男が一人ぐらい居てもいいと思っている。

評論家や政治記者と呼ばれる類は、確たる理念と裏付けを持って話さなければ、只の居酒屋のおっさんと大差ない。
メディアの質の悪さは、評論家の未熟さでもあり、深刻な顔で考え違いも甚だしい事を言われても、聞く方としてはしらけるばかりである。

たまにNHKニュースを観ると、比較的主観を排した熱のなさが、かえって気持ちがいいことがある。
実際、5分程度のニュースの方が、ワイドショーより分かりやすいし、事実関係も把握できる。
考えるのは、こちらの仕事であって、ニュースは事実のみを明確に正確に知らせてくれれば十分だ。

TVが世論に大きな影響を与えていた時代と違い、現代の我々は興味があれば自分で調べるし、独自の結論を導くことも出来る。
どの局が、どう事実を湾曲しようと、これは変だ、と気づく人も多かろう。

こうして、TVの役割は徐々に減少し、そう遠くない将来、最低限の機能のみを残して衰退していく。
視聴者が、見放すのではない。
マスコミが、勝手に自滅していくのだ。