第二次安倍内閣誕生!

第96代総理大臣に、安倍氏が選出された。
組閣に関して、どのマスコミも無意味な予想を連日していたが、こういうものは決まってから評価すればいい話であって、評論家に飯を食わせるために仕事を与えるべきではない。

閣僚の顔ぶれは、堅実であり重厚で、仕事ができる人間、問題を起こさない人物で固められ、挙党態勢を表現するには十分だ。

党内にも、総務会長・政調会長に女性を起用するなど、全方位に隙がない人事として、高評価してもいい。

原発・TPP・復興、全ての問題は経済に集約されるので、まずは景気回復に全力を注ぐのだろう。
来年の参院選に向けて、少しでも結果を積み上げて、政権が安定してから、判断が分かれる難しい問題に挑む形だ。

例に出せば、未来の党が勝てなかったのは、小沢新党のイメージの悪さもあるが、琵琶湖を守るしか実績が無かった嘉田知事を代表にしたせいもある。
国民の希望は、裏付けも計画もない卒原発より、安定した景気回復・現実的な原発プランを選択した。
壊滅的な結果を受けて、小沢氏は嘉田代表からの電話も受けずに、また闇に隠れた。
事実上の関係断絶であり、持ち上げられた嘉田知事が馬鹿を見た格好で、もう政党としての定は為していない。


気負いすぎているのでは、と少し気になるのは、成果を急ぐ余り、十分な見直しをせずに、福祉関係の削減をしそうな点だ。
懸案になっている生活保護受給金額と最低賃金の問題で、性急に生活保護費を削減してしまうと、それに関係する福祉制度全体に影響が出るだけに、国民が納得できる判断をするべきだ。
制度自体の問題というよりも、不正受給者を炙り出す方が先決で、最後のセーフティネットを安易に減らすべきではない。

低所得者にとっては、給与の上昇よりも、物価の上昇が先行すれば大変なことになるだろうし、更に消費税が上がるとなれば、困窮者が増えるのに生活保護が利用できないという最悪のケースも考えられる。

今回の選挙結果を見れば、国民が自民党を全面的に支持しているわけではないのは明白で、それを自覚しているからこそ、安倍総理の顔つきも緊張感がある。
民主党に失望した国民が、自民党に向ける目は厳しく、そういう意味では、自民党の真価が問われる政権運用になりそうだ。

日本を良くする方法が分かっていれば、それをやればいいだけの話だが、どうすればよいのかまでは、誰も自信を持って言うことはできない。

それだけ、我が国の内情は難しいので、我々は政治の方向性に対して、常に目を配り、マスコミのミスリード偏向報道に騙されないように、確固たる意見を持たなければいけない。


私としては、自民党が景気を回復出来るとしたら、経済構造が変化するので、蓄財で食っていくだけでは少し心もとない。
前から書いていたが、ステイツと違って、この国にはセカンドチャンスが無いと言ってきた。
しかし、総理大臣ですら2度目の挑戦が可能なのだ、となったからには、国民の気質や社会常識が多少なりとも変化して欲しい。

不要な物を売る仕事というのは、景気が良くないと成立しないが、もう一度仕事をしてみようかという気になってきた。

デフレのままだと楽で良かったのだが、社会が変化するなら、それなりに対処しないとならない。
また、銀行が金を貸してくれるかなぁ。