老朽化
日本のインフラの多くが、高度経済成長時代の産物で、先日の笹子トンネルのように、老朽化やメンテナンス不足で崩壊し始めているのは、以前も書いた。
上水・下水管も、橋も、高速道路も、コンビナートも、国内は危険で一杯だ。
そして、大きな事故が起きてから、慌てて動くのである。
研究者や現場の人間は、危険性を知りながら、組織のネガティブイメージに阻まれ、十分な対応を行えないでいる。
そして、一時のリストラこそ経営の軽量化であるという誤った手法で、大量の技術者・経験者が国外に流出した。
絶対に確保しておかなければいけない人材を切り捨てたために、今になって改修の計画すら立てられないという愚かな企業も多い。
この国は、先行きを考えずに、目新しいことのみを優先する傾向があるため、いつも何かが起こってから反省する。
そして、いつも代償は、死ななくてもよかった命である。
アベノミクスも結構だが、もっと地味に優先しなくてはいけない事案が山積みなのだから、閣僚全員を同じ方向に行かせるのではなく、違う視点もカバーできるようにしなければ、気がついたら失敗していた、という話になりかねない。
今度失敗したら、安倍総理だけの責任というより、総力を挙げた自民党に無理なら、何処の誰がトップになっても日本は救えないということになってしまう。
全く頭の痛い国である。