猫だらけ

昨日の朝は、残雪を眺めて、今年は遅いなとか思ったのだが、今日は寒いのに雪がなかったので、少し損をした気分になった。
滅多と雪が降らないので、どうせ寒いのなら雪景色でも見たいものだ、と思ってしまう。

豪雪地帯の方からしたら、何をのんきな、とお叱りを受けかねない。

そんなわけで、ベランダ喫煙をしていると、やたらと猫の鳴き声が聞こえてきた。
下を見ると、一匹は木の上に、他3匹が距離を取って、そこに細い猫がうろうろしながら鳴いていた。
何がしたいのか知らないが、微妙な集団の輪が出来ているようで、剣術の間合いよろしく、細い猫が近づくと、ピクリと頭をあげられる。
その度に、細い猫は距離を空け、また近づくとピクリとやられる。

別に喧嘩をしている様子ではないが、猫社会の何らかのルールが存在するのだろう。

そのうち、一匹が移動して、他の猫と揉み合い、2匹がだるま状態になった。
寒いので温め合っているな、と思ったら、樹上に居たのも、その中に加わった。
3:1:1という感じで、よく泣く細いのが、移動した猫のスペースに入る。
だが、そわそわして落ち着かないのか、少し猫だるまに近づいて、諦めたようにトボトボと去っていった。

最後まで動かなかった一匹は、眠ったようだ。
すると、3匹だるまから、一匹が移動して眠る猫の横に寄り添った。
これで、2:2になった猫関係は、どうやら落ち着いたようだ。

細い猫の行く末を思うと、哀れである。