グァム襲撃事件

アメリカ領グァム島最大の繁華街タモン地区で、車を暴走させた男が、刃物で観光客を襲うという事件が起きた。

秋葉原襲撃事件を連想させる内容だが、今回は海外で発生した事件ながら、犠牲者は日本人だけだ。
年間観光客の7〜8割が日本人とされるグァムでは、島民が日本語をマスターしているため、英語が話せないのに海外に行きたがる日本人にとっては、とても魅力的なリゾートである。

何が目的かは現時点では不明だが、この手の犯罪者に確たる動機など存在しないし、ある意味では自爆テロよりタチが悪い。
歩道を暴走し9人を跳ね飛ばし、ショッピングモールで暴れまわった結果、死者2名、12人が怪我を負うという惨事に発展した。

南海の楽園のイメージ通り、グァムは大事件とは縁がなかったのだが、このような凶悪な事件を目の当たりにして、島民にも衝撃が走っている。
観光が生命線であるグァムにとって、自由貿易港の認定を背景に、多くの日本人を集めてきただけに、観光客の減少に繋がるのではないか、と危機感を覚えているようだ。

犯人の名前はチャド・ライアン・デソト(21歳)。
犯行前にクラブのイベントを見ていたという情報があり、目撃者の証言から、薬をやっていたようで、正に狂っていたそうだ。
一般人が協力して取り押さえたそうだが、射殺されていないので、今後の取り調べで詳細は分かるだろう。

最も、何を語ろうが、一片の道理も無いとは思う。

亡くなった方には黙祷を捧げ、巻き込まれた方には同情する。
海外での危機管理意識を問うまでもなく、こんな事態を想定するのは不可能であり、運が悪いというには哀しすぎる。

いじけた若者の暴走は、世界中で起きている。