微妙な関係

靖国神社を参詣すると、韓国と中国が文句を言う。
侵略戦争を起こした戦犯を奉るな、ということだ。

当時の日本政府がgdgdで、軍部の暴走を抑えられなかったのは事実だが、支持率維持のために真実を隠し続けたのは重罪だ。
そのせいで、中国や朝鮮半島で悲劇があったのは分かるが、この年月で、いい加減謝罪も終えているのではないか。

正しい歴史認識とやらを政府が認める必要などないし、研究者がどういう結論を導こうと、何が正しいのかを定義するのは不可能に近い。
淡々と事実のみを記し、後は受け取った側の問題とするのが、一番理にかなっている。

そう言う意味では、私は【大東亜共栄圏】という構想自体は悪くないと思うが、日本主導で実現可能だったかといえば無理があるのは明白だ。
まだ流血を厭わない時代だったとはいえ、余りにも急進的に行われた行動が、侵略行為だと呼ばれれば、そうとられても仕方がない。
目的は良いが、手段が不味かった、という話。

大国相手に戦ったのは愚かの極みで、現代の北朝鮮に良く似ているが、違うのは実際に総力戦をしてしまったこと。
圧倒的な物量が、日本国内にもあった反戦の機運をも飲み込み、最後は原爆投下という最悪の終戦へと流れてしまった。

終戦後の裁判では、戦犯扱いとなった人々の中に、正当な判決ではない方もおられる。
言いがかりをつけられれば、確実に有罪になる裁判であり、弁護の余地も与えられずに罪に服した例も多い。

そして、靖国神社である。
祖国のために没した人の霊(英霊とは呼びたくない)に手を合わせるのは自然なことだが、余りにも大仰に参るから、中韓に文句を言われてしまう。
相手国の感情というものも少しは考慮すべきかもしれないが、日本人としては守りたい習慣でもあり、悩ましいことだ。
ただ、一つだけ思うのは、閣僚の参詣は止めて、立場的にフリーな時期だけに行けばよいのではないか、と思う。
役職にある人物が参るのは、集票のためではないか、と言われても、仕方がない。
私が戦没者なら、総理大臣に来てもらうより、身内の方が嬉しいと思うし、来るのなら相手の立場など関係なく喜ばしいと感じるのではないか。

別に中韓の顔色を伺って、祖先の霊を粗末にせよ、ということではない。
御霊を尊ぶ方法は、総理や閣僚の参拝だけではない、と言いたいだけだ。

本当に、我が国は悩ましい慣例が多い。