ダラダラと

つまらない映画を観るには、忍耐力より倦怠感の方が役に立つ。

気力がダウンしているので、一度セットすると、切る労力より、最後まで観る方が楽な気がする。
と、いうわけで、毒にも薬にもなれない悲しい凡作を3枚ほど流して、深く考える気力がないので、適当にシネマノートにチェックを入れた。

映画産業の衰退は酷いものだが、低予算やインディーズまで元気が無いとなると、産業自体の存亡の危機だな、と思う。
映画で、こういう表現をしてやる的な野心や努力が、最近のB版には感じられない。
人体破壊表現に全てを込めるオラフ・イッテンバッハのような変態にも、長いこと出会えていない。
彼の映画は酷いものだが、CGに頼らない殺戮シーンを造ることだけなら、執念すら感じる超一流なのだ。
丸太斬りのようにCGで殺人を描くのは、どれだけよく出来ていても、伝わり方の重みが違う、と私は思う。

それにしても、本も演出も特技も音楽までダメダメな作品を3連続で観ると、さすがに頭がボンヤリしてくる。
事実は小説よりも奇なりとか言うが、実際のところ映画よりも現実の方が最近は凄い。

こんな日常を過ごしている私たちを驚かすには、映画もかなり本気を出さないと難しい。