ナンセンスな話

前に、ナンセンスな例え話をする人が苦手だと書いた。
つまり、有り得ない例えをされても、答える側にしてみれば、常識外れな選択を強要されるわけで、全くもって無意味な論に終わってしまう。
一言で言えば【無駄】である。

そんな中で、割と許せるというか、好みな話がある。

もしも、三つの願いを叶えてくれる魔人(神)に出会ったら?
1.世界の始まりを見せてもらう。
2.世界の終わりを見せてもらう。
3.今見たものを忘れさせてもらう。

古典SFにも、似たような話があるが、魔人や神という非科学的な存在を通して、知的好奇心と人間の限界を表していて面白い。
私も、こんなナンセンスなチャンスに恵まれれば、これでいこうと思う。

ナンセンスついでに、私が好きなジャンルに【ク・リトル・リトル神話(クトゥルフ神話等)】がある。
どうにも、イカれた神々の、とりとめのない恐怖の神話集で、コズミック・ホラーとも呼ばれる一連の作品集だ。
想像力を全開にしても、到底及ばない謎めいた描写から、より高次の存在から人間という種をみれば、お話にならないほどに愚かで滑稽なのだな、と思わせてくれる話まで、恐らくは最高に荒唐無稽で意味不明で理解不能な楽しいお話である。

特にハスターの神格を顕したとされる【羊飼いハイタ】は、日本語訳されていないビアスの作品の一つ(全集には含まれているかもしれない)だが、これがモチーフに違いないと感じる。
神々は、人間の都合や理解力など、お構いなしに、ただ己のルールや神格にのみ準じて行動するものだが、特にハスターは【幸福】に例えられるぐらい、気まぐれで魅力に溢れる存在だ。
ナイアールホテプも何処か人間臭いというか、理解しやすい面があるが、最も人類に影響を及ぼすトリックスターである。
近年は、萌え化されたそうで、お米から邪神まで、日本人の萌え化開拓魂は、ステイツのそれを凌駕する勢いだ。

ブラックな笑いを愛する身としては、自衛隊の兵器全部を痛い絵で飾ってしまえば、戦争なんか起きないんじゃないか、と思う。
ついでに難しい問題を協議する席には、通訳として声優を配し、公文書にワンピース等のイラストを入れておけば、日本独自の外交路線として、世界の歴史に記されることだろう。

貧困に喘ぐ東欧やアフリカの若者とか、本気で切れて攻めてきそうで逆に怖い気もするが。

ま、たまには笑い話も悪くない、かな。