震災の記憶

神戸・淡路大震災から早いもので19年。
当時は、割と近所でありながら、寝ていて気づかなかった。
もし、激震地だったら、私のようなタイプは確実に死ぬ。

6,434名という人命が失われ、その後の2次災害も加えれば、1万人が亡くなるという途方もない災害だったが、人はこの世の終わりかと思うような出来事も、いずれ記憶の奥にしまっていく。

今も避難先の借り上げ住宅で暮らす人にとっては、決して過去のことではない。
行政の無配慮で、とにかく押し込められた形で暮らし、その住居からも、20年で立ち退きという深刻な事態になっているそうだ。
税金の不平等だという行政の話も理解できるが、それじゃあ甘えているのか、といえば決してそうではない。
只でさえ行き先のない高齢者である。
終の棲家から、また孤独な家へと追いやられる苦悩や寂しさは計り知れまい。

少しでも血の通った対応が求められている。