調整する

昨夜は、2時・4時と2時間おきに目が覚めたので、睡眠を4時間で打ち切り、いっそ起きている方を選んだ。
これで正常な時間に眠気が来れば、一気には無理でも、多少は改善できるだろう。


先月、友人に私が好きそうな本があると紹介された。
ハカイジュウ魔法少女オブジエンドという漫画である。
タイトルのまんま、ハカイジュウは破壊獣であり、魔法少女オブジエンドはゾンビ物の亜流であった。

ハカイジュウは、大地震と共に現れた大小様々なクリーチャーが人間を襲う。
雪山の山荘パターンであり、周囲は溝と穴に寄って脱出不可能という塩梅だ。
主人公一行は、時折メンバーが変わりながら(喰われる)、特徴的なキャラクターと出会いつつ、幼馴染の少女を探す。
これといって目新しい要素は無いが、主人公の行動原理がとにかく青臭いながら、時に的を得ているので、好感が持てる。
頼りになりそうな人物が暴君になる(映画では、大抵が黒人警官だったりするが)のを主人公なりの理屈で共闘させたり、危機一髪の選択が続くので、一気に読めてしまう。
とにかく、絵と構図が上手い。
映画でいえば、構図取りのうまさというのは天性のものであり、これが出来れば、それだけで監督やカメラマンの素質は十分といえる。
やや褒めすぎたが、もちろん物足らない要素もある。
あれだけ巨大な生物が移動すれば、凄まじい負荷が怪物本体に降りかかる。
某巨人と違って、グチャグチャしているからといって、物理の法則からは逃れられないはずだが、まぁいいか。
ちなみにお試しだったので、まだ3巻までしか読んでいない。

魔法少女オブ・ジ・エンドの方は、殺人鬼とゾンビを足したクリーチャー”魔法少女”が、とにかく大量虐殺を繰り広げる。
巻数にして2巻分、死体の山が積み上がるだけ。
何が凄いかというと、出てくるキャラクター全てに感情移入できない。
ジャンク映画好きならば、ニヤリとさせられるシーンの連続で、どっかで観たような能力の魔法少女もいる。
とにかく、漫画でこれだけの殺人&虐殺を描いた作品を私は知らないし、更に絵が上手いので困ってしまう。
馬鹿映画の要素もふんだんに含まれているので、私は読んでいてこのエンターティメントは何処に行くのだろう、と思った。

どうにか、主人公グル−プらしきものが形成された時点で、全滅エンドかと思わせておいて、こいつらは10年前にタイムスリップまでしてしまう。
魔法少女の行動原理は不明ながらも、少しは対抗策も見つかり、幼馴染に謎が生まれたまま、また元の地獄へようこそ、という具合だ。
そう、3巻まで読まないと、この作品のエッジの利いたキチガイっぷりや構成は見えてこないのだ。
そういうわけで、見切るのならば3巻で(読まれる方)。

どちらも3巻まで購入して読んでみたが、作者それぞれの個性あふれる漫画だった。

続きを読むかは、私の体調次第だが、とりあえずあと2巻、5巻まで注文した。
予測だが、本当に面白くなるかは、その辺が最初の鍵だろう。
つまり、作者の思い入れが切れ、長期連載を意識しだして、どんな策を思いつくかで、大きく変わるからだ。
進撃の巨人は10巻で切ってしまっているが、理由は舵を切った方向が気に喰わないからだ。

私は驚きたい、感動したい、ゴア欲求を満たしたい、面白いものがみたいのだ。