蒸す

蒸し料理というのは、存外面倒臭いものだ。
大家族なら未だしも、一人暮らしで、かさ張る蒸し器を使うほどの量は必要ないし、使用する頻度も少ない。

今日、聘珍楼から飲茶セットを取り寄せたので、豚まんでも久しぶりに食べるか、と解凍したわけだが、蒸し器を取り出すのが面倒なことに気づいた。
滅多に使わないので、仕舞い込んだままなのだ。

仕方がないので、普通の鍋に皿を逆さまに敷き、その上にまた皿を置いた。
この上に肉まんを乗せれば、簡単な蒸し器の出来上がり。
どうせ一個しか食べないので、これで十分に役目は果たせる。
金属製の網カゴでも良いのだが、生憎と家にあるのは全て取っ手が付いているので、皿二枚で代用する。

程よく蒸しあがったので、久しぶりに本物の豚まんを堪能した。

レンジ調理では、皮がふんわりしないので、中々こうはいかない。
ちょっとした発想だが、工夫次第でどうにでもなるものだ。

さて、肉まん一個でも、私の胃は8割がた一杯なので、今夜は食事の量が減る。
良くも悪くもエコノミーな体だ。